うつ病の療養をしていると、職歴の空白期間が長くなりますよね。
厚生労働省でもうつ病などの心の病気で職場復帰や転職にかかる期間は半年から1年、治療の状況によってはそれ以上かかることもあるそうです。
しかし、就活で不利になるからといって、「空白期間が長くなること」を焦ってはいけません。
やはり、空白期間を恐れずに、ジックリと就活をしたほうが、自分に合う会社に入社しやすいのです。
「空白期間が不利になる」は事実
就活においては、空白期間が短いに越したことはありません。しかし、空白期間が長いからといって、就職できなくなるわけでもありません。
うつ病になってしまった場合、「働ける状態ではないとき」があるはずです。
そのようなときに、無理に働こうとしても、上手くいくわけがないでしょう。
もしかしたら、さらに症状が悪化してしまい、取り返しがつかなくなってしまうかもしれません。
焦って就職すると離職しやすい
「空白期間が不利になる」という事実があるため、うつ病で働けないと、焦りを感じがちです。
そして、「働ける状態ではないとき」であるのにも関わらず、無理に働いてしまう人もいるのです。
しかし、「働ける状態ではないとき」に焦って就職をしても、心身はついてゆけず、結果として離職しやすくなります。
症状が不安定だと離職しやすい
うつ病を患ってしまった場合、何らかの症状が出ているでしょう。
そんな症状が不安定であるのなら、就職をしても長くは続きません。
例えば、「意欲が湧かず午後まで寝てしまうことがある」という症状で、悩んでいるとしましょう。
やはり、朝に起きれなかったら遅刻になるので、離職につながってしまいますよね。この場合、「意欲が湧かない」という症状を安定させて、「毎朝のように起きられる」という状態になって初めて、仕事を続けられるのです。
このように、焦る気持ちはわかりますが、しっかりと症状を安定させてから、就職をすることが大切になります。
生活リズムが整っていないと離職する
うつ病を患っている場合、生活リズムが整っていないことが多いでしょう。
もちろん、規則正しい生活が送れていない状態で就職をしても、長くは続かないでしょう。
いきなり「生活リズムを整えろ」と言われても、無理なはずです。
しかし、ゆっくりと時間をかければ、徐々に生活リズムは整ってゆきます。
空白期間のことを考えると焦りたくなりますが、しっかりと生活リズムを整えてから、就職をすべきなのです。
企業は「空白期間が長いこと」を理解している
障害者雇用において、「求職者の空白期間が長いこと」を、企業は理解しています。
つまり、障害を持つ方が障害者枠での就職を目指す場合、「空白期間が長いこと」を引け目を感じることはないのです。
「怠け者だから空白期間が長いのかな?」だなんて思われることはないので、自信を持って就職を目指してゆきましょう。
障害者の空白期間は理解される⁉
確かに、一般雇用においては、「空白期間が長い人」は大きく懸念されます。
おそらく、「この人は訳ありなのかな?」などと思われて、採用を見送られることもあるでしょう。
しかし、障害者雇用においては、「空白期間が長いのは仕方のないことだ」と、企業は考える傾向にあります。
例えば、「病気療養をしていたんだから空白期間が長いのは当たり前だ」といった感じに、空白期間は理解されるものなのです。
「長く勤められそうな人」のほうが採用される
企業側は、「採用した人は長く勤めてほしい」と考えています。
また、特にうつ病の人は離職率が高いからこそ、「本当に長く勤めてくれるか」ということを企業は真剣に考えます。
おそらく、ほとんどの企業は、「空白期間の短さ」よりも、「辞めにくそうな人」を評価するでしょう。
もし、うつ病から社会復帰を目指すのなら、「長く勤められること」をアピールしていってください。
面接対策はしておこう
就職活動をするときには、面接をしますよね。
この面接のときには、「空白期間の理由」を聞かれることがあるので、きちんと対策しておきましょう。
また、「空白期間の理由」に加えて、「長く勤められること」をアピールできれば、より採用に近づけますよ。
それぞれの対策について詳しく説明していきます。
ただ面接練習は人に手伝ってもらう必要性やどんな質問をされるかなどを考えていかなければなりません。
そんな時に就労移行支援や就労準備型放課後等デイサービスが採用している「VRソーシャルスキルトレーニング」があればVRの中で面接練習をすることができます。
「空白期間の理由」を答えられるようにする
確かに、「障害者の空白期間が長いこと」を、企業は理解しています。
しかし、それでも面接時には、「空白期間の理由」を聞かれることがあります。
だからこそ、「空白期間の理由」を、答えられるようにしておくべきなのです。
ただ、「空白期間の理由」は、正直に伝えれば大丈夫だと思います。
「うつ病の療養をしていたから空白期間が長い」という理由は、障害者雇用においては理解されます。
そのため、「うつ病の療養をしていたこと」を、正直に伝えれば問題ありませんよ。
「長く勤められること」をアピールしよう
「長く勤められそうな人」が、採用されやすいわけです。そのため、「長く勤められること」をアピールすれば、より採用に近づくことができます。
ちなみに、「毎日出社できる根拠」を伝えると、「長く勤められること」のアピールにつながりますよ。
例えば、「現在は散歩をするために、毎朝6時に起床しています。生活リズムも整っているため、問題なく出社することができます」などと伝えれば、「長く勤めてくれそうだな」と思ってもらえるでしょう。
まとめ
うつ病で職歴の空白期間が長くなると、焦りを感じてしまいがちです。
そして、焦って就職をしてしまい、結果的に離職をする人が多くいます。
「症状の安定」「規則正しい生活」が実現しなければ、仕事は長く続きません。
もし、「うつ病を抱えつつも就職したい」と思うのなら、焦ることなくジックリと「症状の安定」「規則正しい生活」を目指すべきなのです。