【新版K式発達検査とは】子どもの発達検査について

お子さんの発達の水準や成長度合いについて、
正常発達と比べるとどの程度の水準なのかと気になる方は多いと思います。

また、発達が遅れていると分かった場合に支援のコツが分からない場合もあるでしょう。

発達の水準を調べる方法には様々な方法がありますが、
その一つとして「新版K式発達検査」という評価方法があるのをご存知でしょうか?

新版K式発達検査は、乳幼児や学童期の子どもの支援や療育現場でも使用されており、発達障害を把握するのにも広く使用されています。

この記事では、発達障害と新版K式発達検査の概要から結果の受け捉え方まで分かりやすく解説していきます。

目次

新版K式発達検査とは?

新版K式検査とは、京都市児童院で開発された「発達の遅れや偏りを多面的に評価する」評価方法です。

検査の結果によっては、発達障害の診断や状態を把握することが可能と言われています。

そのため、療育機関や検診、児童相談所などと幅広い場所で活用されています。

新版K式発達検査の特徴は?

新版K式発達検査は、質問紙様の形式ではありません。

検査項目に対して実際に子どもがどのように反応、応答するかを観察し、課題ごとにきまっている通過基準を満たすかどうかで評価するようになっています。

また、「姿勢・運動」、「認知・適応」、「言語・社会」の3つの領域から、発達指数と発達年齢を算出します。

これらの結果を組み合わせ、発達の偏りや進み具合を継続的に評価できるのが新版K式検査の特徴です。

新版K式発達検査で何が分かるのか?

新版K式発達検査では、対象のお子さんの自由な行動ではなく、課題に対してどのような反応がみられるか、あらかじめ結果を予想し評価が行われます。

例えば、乳幼児であればガラガラや積み木など興味をひくものを提示することで、どのように反応を示すかを観察します。

多くの乳幼児の場合には、音が鳴る方に視線を向けたり手を伸ばそうとしたりする様子がみられると予想されますが、そのような場面で予測される一定の応答がなければ、不通過と評価されるのです。

すなわち、現在の年齢、月齢で予測される行動や反応と実際の課題に対する反応を比較しアセスメントが行われるようになっています。

検査は生活年齢に対する課題が決められており、以下のような区分に分けられています。

  • 第1葉 0歳0ヶ月〜0歳6ヶ月
  • 第2葉 0歳6ヶ月以上〜1歳0ヶ月未満
  • 第3葉 1歳0ヶ月以上〜3歳0ヶ月未満
  • 第4葉 3歳0ヶ月以上〜6歳6ヶ月未満
  • 第5葉 6歳6ヶ月以上〜14歳0ヶ月未満
  • 第6葉 10歳0ヶ月以上 〜成人

具体的なアセスメント方法は?

新版K式発達検査は、検査者と対象のお子さんの個別の面接方式で行われます。

そのため、検査者側にもできるだけ、対象のお子さんの緊張を取り除くような配慮が求められるでしょう。

なお、新版K式発達検査2001では、それまでの多くの研究者による発達検査の項目などを検討し作成されており、合計328個の検査項目から独自の尺度が決められています。

実施する順序は、第1葉~第6葉までの発達に応じた課題が行われます。

検査に要する時間は乳幼児では10~15分ですが、10歳以上の場合には評価に1時間程度必要となります。

新版K式発達検査の注意点と結果の捉え方

新版K式発達検査は、質問紙様式とは異なりお子さんの行動を観察し評価するため、検査者にも習熟が求められます。

そのため、京都国際社会福祉センターにて資格レベルの講習会が検査者向けに開催されています。

また、発達途上の子どもでは1回の検査結果から発達障害の有無を判断せず、経過を観察することがポイントです。

新版K式検査の結果の捉え方ですが、発達の進み具合が正常と比べて遅い、早いも把握することが可能ですが、大事なことは「子どもがどのような課題に反応を示し、興味を持ったかを知ること」です。

なぜなら関心が強い部分や、対人関係ではどうかなど幅広く評価ができるため、発達の特徴を理解し、「今後の支援の手掛かり」とすることができるからです。

そのため、周囲の支援者が特性を把握するツールとしても効果が期待できるでしょう。

検査先によっては、検査結果の詳細が記した「検査報告書」を発行してくれる機関もあるため、必ず検査報告書は依頼するようにしてください。

まとめ

今回は新版K式発達検査についてまとめました。

新版K式発達検査とは、

  1. 新版K式発達検査は課題に対する行動を観察し発達の度合いの評価が可能
  2. 1度の結果から判断するのではなく、経過を観察していくことが必要
  3. 結果から発達の特性を理解し、支援の手掛かりとすることが期待できる

という特色があります。

新版K式発達検査は、子どもの発達の度合いや特性を評価することが可能です。

どのような発達段階でも評価することが可能ですが、検査結果のみを判断するのではなく、支援の手掛かりのポイントを把握することが重要と言えるでしょう。

もし、支援の方法や関わり方に不安がある場合には、具体的に評価結果からどういう点を心掛けると良いか検査者や医療機関に相談するようにしてみてはいかがでしょうか?

検査結果をもとに利用されている療育サービス機関に相談するのもひとつの方法です。

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