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【発達障害の最新療育】VRソーシャルスキルトレーニング

発達障害のお子さんの療育としてソーシャルスキルトレーニング(SST)という対人技能訓練が注目されており、放課後等デイサービスなどの療育現場で発達障害を持つお子さん向けに行われています。

しかし、こうしたソーシャルスキルトレーニングはSST普及協会より認められた認定講師をはじめ、ソーシャルスキルトレーニングについて高い専門性や経験を積んでいる人が行わないとなかなか効果が出ないことや、

おこなう人によって内容にムラが出てしまうケースが起こることなど、ソーシャルスキルトレーニングを受ける側にもおこなう側にとっても人手の確保やクオリティの担保などの課題があります。

そこで近年では仮想空間であるVRを使用した「VRソーシャルスキルトレーニング」が導入され始め、
専門的なプログラムを臨場感あふれるVRの世界で受けることが出来るようになりました。

この記事ではVRソーシャルスキルトレーニングがどういった効果があるのか、通常のソーシャルスキルトレーニングと比べてどう違うのかを解説していきます。

目次

VRソーシャルスキルトレーニングとは

VRソーシャルスキルトレーニングとは、VR(仮想空間)の世界で行われるソーシャルスキルトレーニングのことで、ゴーグルを装着し、映し出される映像において人との関わり方などのコミュニケーション方法をトレーニングします。

映像も場面に応じたプログラムが用意されており、学校や職場で起こり得る場面が映像として映し出されます。

ここで使用される映像は通常のソーシャルスキルトレーニングでのロールプレイングにあたり、映像が終わると通常のソーシャルスキルトレーニングと同様に映像の感想や改善点をワークシートやグループワークを通して議論する最新の療育プログラムです。

発達障害の療育におけるVRソーシャルスキルトレーニング

ソーシャルスキルトレーニングの課題として、専門的なスタッフが継続的に行わなければ効果が出にくく、

おこなうスタッフの力量で質に差が出ることによって一定のクオリティを維持できないことや実施スタッフはもちろんロールプレイや事前準備などの人員確保などが挙げられます。

しかし、VRソーシャルスキルトレーニングでは誰もが気軽に行うことができるため、スタッフの確保という人材的な問題が解決されます。

また、事前に専門家の監修によるプログラムが組まれているため、

プログラムの作成をはじめとしたワークシートやツールの準備など、ソーシャルスキルトレーニングを行う上で一番大変な事前準備を行う必要がなくなるうえに、

プログラムとして様々な場面が映し出される映像もプロの役者が演技をしていることや、映像内を360度どこでも見渡せることで臨場感を最大限に演出します。

もちろん映像であるため、このような高いクオリティのプログラムが何度でも行うことができます。

こうした高クオリティの演出や人手が要らずいつでも気軽にできるというのがVRソーシャルスキルトレーニングの最大の特徴になります。

また、ソーシャルスキルトレーニングにおいてロールプレイや面接練習などを行う際、普段支援しているスタッフだと慣れが出てなかなか想定場面や面接時ならではの臨場感が演出できず、

本番時とのギャップが多くなってしまうため、支援スタッフと受講者の馴れ合いによる質の低下が懸念されます。

しかし、VRを使ったソーシャルスキルトレーニングではその心配する必要がなくなり、より現実に近い支援ができることも利点として挙げられます。

VRソーシャルスキルトレーニンの療育における課題

ソーシャルスキルトレーニン実施における様々な問題点を解決することができるVRソーシャルスキルトレーニングですが、同時にいくつかの課題も存在します。

1つは導入に大きなコストがかかることです。

VRのゴーグルや統括して操作をするタブレットが必要になるので、1台数万円単位になるので初期費用もかかり、

提供するプログラムもネットのサービスを介して定期的に更新されるため、使用には月額がかかってきます。

コスト面の他、内容的な部分においては提供されるプログラムは映像になるため、

面接練習や学校や職場での自己紹介には非常に最適ですが、相手の気持ちを読み取って応対するような場面などではパターン化された映像よりも、通常の対人で行うソーシャルスキルトレーニングの方が取り組みやすいことがあります。

また技術的な問題としてはゴーグルを付けたり、タブレット画面を注視したりすることになるので、

眼の疲労の観点から短い時間でしか行えず、斜視などの関係から医師の診断書や許可がないと行うのが難しい人も出てきてしまうことです。

プログラムの動画の長さはおおよそ数分間です。

まとめ

VRソーシャルスキルトレーニングの導入によって通常のソーシャルスキルトレーニングでは演出できないような臨場感や緊張感を演出することができ、さらには人手の問題や準備にかかる労力も解決することができます。

また同時に、ソーシャルスキルトレーニング以外にもVRの用途はたくさんあるので、余暇に使用したりもできます。

登場したばかりでコストや技術の面など、まだまだ課題はたくさんありますが今後は改善され、より良い形で導入しやすくなる日も近いかと思われます。

次の記事では実際にVRソーシャルスキルトレーニングをおこなった体験談を書いていきたいと思います。

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