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日本の障害者施策の歴史~戦後から現在まで~

現在、障害者が皆と同じように平等に、また快適でスムーズな生活が出来るようにと様々な施策が取られています。

人々の障害者への見方や接し方もバランスの取れたものとなり、差別という悲惨な行為も徐々に少なくなっています。

しかし、ここまで障害者が過ごしやすい環境になるまでには日本の戦後からの歴史が関係していました。

障害者に対する見方や接し方の点で日本でどのように変化していったのでしょうか?

この点を知ると、昔と比べてどれほど障害者が過ごしやすい環境になっているのか、また将来にもどんな期待が持てるのか知って頂けます。

目次

戦後の障害者施策

日本で本格的に障害者施策が講じられるようになったのは戦後間もなくの事でした。

それ以前は貧しい人たちや病気の人と同じ対象として扱われるか、治安・取締りの対象にとなったりと生涯に渡って抱えている障害のために自由を奪われるという先の見通しがつかないような状況だったそうです。

しかし、戦後少し経済や生活に余裕が出てくると「障害者が皆と同じように平等に扱われなければならない」という考えが広まり、施策も数々講じられることになります。

戦後直後

戦後直後GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の指示により、日本国憲法に福祉が位置付けられました。

これにより、福祉サービスが行政の措置として提供されるようになり、費用は政府の方から応能負担するという基礎的な福祉サービスの型が生まれました。

さらに障害を抱えている子どもたちが特別な援助を受けられるように「学校教育法」のもと、特殊教育という障害児専用の学校や施設での勉強も出来るようになりました。

1960年代に入ると、障害の種類別に受け入れ可能な福祉施設も多くなり、一人一人の特性に合った生活や教育、レクリエーションをおこなうことが可能になりました。

知的障害を抱えている方にはどのように教育を施したらいいのか、どのような障壁があるのか難しい点もありましたが、知的障害者の入所施設も増加し、多くの障害者が十分なサポートを受けられるようになりました。

1970年代に入るとまず心身障害者対策基本法が制定されます。

介護をおこなう家族の経済的・精神的負担も考えて難病に対する調査研究の推進や医療施設の充実、医療費の自己負担軽減制度が出てきます。

さらに身体障害者雇用促進法が大改訂され、障害者の雇用率が義務付けられ、納付金制度も導入されました。

精神障害者施策が始まった1980年~

これまで精神障害を抱えている人々を対象とした具体的な施策は取られておらず、放置されている状況でした。

しかし、1984年に起こった宇都宮病院事件で精神障害による不審死がたくさん見つかり、他にも似たような事件が連続で起きたため、精神障害者の人権(精神障害を抱えていても、その人を正しく評価しそれぞれに応じた扱いをする)という考えが広がり、この国際社会の圧力によって「精神保健法」が制定。

1994年には障害を理由とする差別の禁止や児童の権利を書き記した条約を締結しました。

教育や雇用の面でそれぞれの障害特性に合ったサービスを受けられ、障害者も皆と同じように好きな仕事に就き、充実した生活を送れるように徐々に変化していったのです。

2004年になると自閉症やアスペルガー症候群、学習障害など発達障害を抱えている人たちに対する援助も含めた「発達障害支援法」が成立しました。

さらに2006年には学校教育法が改訂され、特別支援教育が推進されました。

これからの障害者施策の課題

現在、重症身体障害者や強度行動障害者等、大きな介護を必要とする方が利用できる事業所が限られている状態なので、常時介護を必要とする障害者に対する支援の在り方についての今後課題となっています。

また現在就労に関しては各企業や会社に労働者の約2%は障害者を雇用しなければならないという法律も出来、障害者が就職しやすい環境になってきていますが、さらに障害者の就労や雇用を促進する事が必要です。

2%必ず雇用しなければならないという考え方ではなく、障害者を自ら積極的に雇用して、企業の向上に活かすという見方を広げる事でより障害者雇用も良いものとなるに違いありません。

また、障害者に対する見方や接し方においてだいぶ多くの人々がバランスの取れた平等という考え方が出来るようになっていますがまだ差別的な見方が全くなくなったわけではないので課題です。

まとめ

今回は日本の障害者施策の歴史についてご紹介する事が出来ました。

日本では戦後直後から障害者に対する様々な施策が講じられ、福祉サービスの向上や医療自己負担額の軽減など徐々に障害者と介護する周りの家族が安心して過ごせるように改善されていきました。

でも、まだまだ課題も数多くあります。障害者に対する差別的見方をなくすことや、福祉サービスをさらに充実させて重度の症状を持つ障害者への介護も十分にサポートされるようにすることなどです。

しかし、これらの課題も今までの障害者施策の向上を見ると将来確実に少しずつでも改善されることを期待できますね!

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