「モノとインターネット」を意味するIoT・・・。
現在、病院や学校、工場など様々な分野のビジネスに導入されて、大きく効率化が進んでいます。
実はこのIoTは障害者雇用にも良い影響を与えていて、障害を抱えておられる方が働きやすい環境、また就職しやすい状態を実現しています。
今回は、様々なビジネス業界に「IoTがどのように導入されているのか」「導入されたことによる効率の変化」「障害者にどのように影響を与えているか」といった点に関してご紹介出来ればと思います。
「私の働いている企業でIoTという言葉を耳にするようになったけど、何か仕事内容とか変わるのだろうか・・・」「障害者雇用を改善するどんな取り組みがおこなわれているのだろうか・・・」と疑問を感じておられる方に是非参考にしていただけたらと思います。
倉庫での仕事
在庫管理や配送業務、シール貼り、封入作業などは単純作業が多く、障害を抱えておられる方が働きやすい職業と言えるかもしれません。
しかし、仕事の規模が大きくなればなるほど、受注している仕事の管理や作業・社員の業務配置などが一層難しくなり、少しミスをするだけで全ての納期が遅れてしまったり、お客さんからのクレームが増えたりと大変です。
そこで、多くの企業ではこの倉庫でのお仕事にIoTを導入し、入出庫を自動的にしたり、食品の賞味期限・消費期限、不良品をポートで管理したりと在庫コントロールが容易になっています。
これによってミスが減り、在庫をデータでしっかりと管理する事が出来るので適切な配送指示も可能になり、業務の効率が上がっています。
受注している仕事と納期、仕事の進行状況などを全て認識しながら、予定を組み立てるのは高い能力が必要ですが、IoTによってモノがデータ管理をしてくれるようになるので、障害を抱えておられる方も仕事内容が簡単になります。
医療の仕事
医療へのIoTの導入事例として、患者さんが自宅から体温・血圧・脈拍数などを測定したものを、医療機関にリアルタイムに送られ、遠隔で患者さんの状態を認識できるといったことが可能になりました。
また、それに加えて患者さんの状態がテレビ電話機能で共有できるようになり、怪我の回復状態や、表情の変化など遠くにいてもリアルタイムで分かるので、効率化も上がり、患者さんを一早く治療するという面でも役立っています。
病気や怪我を抱えたときに、家にいても自分の状態を病院でリアルタイムで管理してチェックしてくれるのは、患者さん側にとっても安心のポイントです。
また、医療関係の仕事に就きたいと思っている障害を抱えておられる方も、パソコンだけで患者さん一人一人の状態を確認して治療を施すことが出来るので、仕事内容が体力的に少し楽になり、安心できます。
その他IoT導入事例
倉庫作業や医療分野以外にも、たくさんの企業でIoTが導入されています。
例えば、最近新しく開発された「スマカギ」というものは、ホテル管理システムとAPIを連携する事で宿泊客がスマホでチェックインからチェックアウトまで自分で行う事が出来るようになりました。
これにより、スタッフの負担も大きく軽減され、カギの紛失の心配もなくなるなど、仕事内容に大きく変化が出ています。
また自治体でのIoT導入では、子どもの見守りや市民の安全性・利便性を向上させるために無線通信技術であるLPWAが配置され、とても役立っています。
製造業界でも、作業員の体調や出勤曜日、時間帯と仕事の生産性の比較がIoTにより簡単におこなえるようになり、効率が上がっています。
まとめ
今回は様々なビジネス業界へのIoT導入により、仕事内容にどんな変化が出ているか、障害者雇用にどのように影響を与えているかという点についてご紹介する事が出来ました。
IoTの導入はモノからのデータ収集、モノの遠隔操作という面で、色々な仕事の分野で貢献し、効率化が進んでいます。
IoTによってパソコン一つでデータを全て管理する事が可能になり、専門的な知識が必要な仕事や、体力的にキツイと感じる作業などをIoTの技術が代替・簡単にし、障害を抱えておられる方でも働きやすい環境を整える事が出来ます。
