近年、身体障害を抱えておられる方が競技を競う「パラリンピック」が注目を集めています。
障害を抱えていても皆と同じように「オリンピックに出てスポーツで活躍したい!」という方が世界で競技を競って目標に向かって努力出来るのは本当に嬉しい事ではないでしょうか。
パラリンピックとはオリンピックと同じ年に同じ場所で開催され、IPC(国際パラリンピック委員会)が統括しています。
今回はそんなパラリンピックを障害の有無を関わりなく一般の方も楽しむ方法についてご紹介したいと思います。
パラリンピックを観戦すると障害を抱えておられる方も、周りで支えている方・一般の人も障害者が平等な権利を持っており、むしろ普通の人には出来ないような素晴らしい才能を持っていたりすることも少なくないと実感される事でしょう。
パラリンピックを楽しみ方

パラリンピックにはオリンピックとはまた一味違った魅力があります。
パラリンピックの楽しみ方について何点かご紹介いたします。
パラリンピックのルールを予習する

パラリンピックを観戦してもルールが分からないとどうやって楽しめばいいのか分からないですよね。
そこで、パラリンピックを楽しむために基礎知識「クラス分け」について知って頂ければと思います。
クラス分けとは同じような特性や程度の障害を持つ選手たちで集まって勝負をするという形式を指します。
障害の種類や程度によって分ける事で、平等に競技に参加でき、重度の障害を抱えている方でも思う存分競技を楽しんでメダル獲得を目指すことが出来るのです。
日本で国際基準に基づいたクラス分けがおこなわれるケースは極めて稀で、日本の選手がパラリンピックに出場するためにはクラス分けを実施している国際大会にまず出る必要があります。
好きな選手やスポーツを見つける

何千人という選手が出場しますが、一人一人抱えている境遇や障害も異なり、様々な想いのもとでパラリンピックに出場しています。
一生懸命目標に向かって努力している選手を優しく観客は包み込み、応援しましょう。
好きな選手を見つけると、自分も競技に参加しているような感覚になりパラリンピックをより楽しむ事が出来ます。
どんな選手がいるのか分からないという方は、是非インターネットなどから情報を収集してどの選手を特に応援したいか探してみるのも良いかもしれません。
また、パラリンピックでおこなわれるスポーツは車いすに乗りながらバスケットボールやテニスをしたり、人工的な足や手を付けて走ったり跳んだりとオリンピックとは全く別物です。
パラリンピックのスポーツは新しいスポーツを観戦するような感覚で楽しみ、その中でも自分の好きなスポーツを見つけてから観戦することがオススメです。
最高のパフォーマンスがある!

パラリンピック委員会は、パラリンピックをより多くの人に楽しんでもらえるよう競技だけでなくパフォーマンスにも力を入れています。
2021年開催予定のパラリンピックではスピードに力を入れていて、選手たちがより高くより早く走るためにはスピードのある助走がパフォーマンスアップにつながるということで、目標としています。
選手は競技を自分で楽しむだけでなくお客さんを楽しませるような最高のパフォーマンスによって喜ばせるという意識のもとでパラリンピックに出場しています。
そのため、ただ見ているだけでも迫力があり感動する素晴らしい機会となるに違いありません。
聖火リレーも楽しいプログラムの1つ

聖火リレーと聞くと選手たちが火の付いた棒を持って走り、選手同士で一致団結を誓い合う神聖な空間を思い浮かべられると思います。
実はこの聖火リレー、パラリンピックは選手以外にランナーとしてあなたも参加できるチャンスがあるのをご存知でしょうか?
2021年開催予定のパラリンピックの聖火リレーは「新たな出会いから生まれる光を集めて、みんなが調和し、活かしあう社会を照らし出そう」をコンセプトにしています。
そのため、障害の有無を関わりなく皆が支えあって生きる共生社会を実現させて、多様な障害の特性や背景の人たちが集まり、出会う事でその共生社会を照らすという思いが込められているそうです。
2021年開催予定のパラリンピック聖火リレーへの応募期間は終了しましたが、これから先パラリンピックを楽しむ際に是非一生に一度の貴重な経験を体験するためにも応募を検討してみてはいかがでしょうか。
また、この聖火リレーに込められた思いを実感しながら聖火リレーを見る観戦者も感動の気持ちが大きく沸き上がり楽しめるプログラムの一部となるに違いありません。
パラリンピックから学びながら楽しむ

パラリンピックを観戦すると、「挑戦する舞台やチャンスが障害者にも大きく開かれている事」「すべての人に人間の可能性が無限大に広がっている事」など学び取る事が出来、生き方の変化にも繋がってとても深い楽しみ方をすることが出来ます。
パラリンピックの中には両腕や両足を失った方が口にラケットを加えて卓球をしたり、誰よりも素早く走ったりする選手もいてスポーツとしてだけでなく、選手の努力の結晶を見たときに感動に胸を撃たれます。
これはもちろん障害に限ったことだけでなく、生まれ育った背景や人種や国籍、抱えている問題は人それぞれ違いますが、どんな状況にあったとしても色々な工夫をすることで可能性をどんどん広げていく事が出来ると分かります。
このように学び取れる点を探しながら観戦するのもパラリンピックを楽しむ方法の一つです。
まとめ
今回はパラリンピックを楽しむ方法についてご紹介する事が出来ました。
障害を抱えている方が世界から集まって感動を作り出すとき、観客の私たちにも大きな感動を呼び寄せ、皆が心から一つになることが出来ます。
周りに障害者がいて、どのように支えたらよいか、どのように接したら良いか分からないという方は是非パラリンピックを観戦して障害者一人一人が平等の権利を持っていて、素晴らしい特質をもっているということを理解する助けにもなるでしょう。