アスペルガーの子はマイルールがすごく、主張が激しく、口げんかになることもあり、 育児疲れしてしまう方も多いかもしれません。
そのようなときこそ、気楽に、落ち着くことをこころがけましょう。
この記事では、保護者の方に向けて少しでも育児ストレスを減らせるよう、アスペルガーとのお子さんの関わり方をご紹介します。
また、アスペルガーのお子さんの個性を育む方法もありますので、参考になればうれしいです。
アスペルガーの子どもとの関わり方
まずは、アスペルガーの子どもとどのようにかかわっていったらよいのかを見ていきましょう。
マイルールを理解する
毎日同じ時間に同じことをする、服はコレを着る。
あまりにも強い主張とマイルールは、いくら変えようとしても変えられません。
むりに変えようとすると、こちらもストレスになりますし、アスペルガーの子にも多大なストレスになります。
このストレスが外に向かうと、攻撃的になったり、非行に走ったり。
内面に蓄積されると、パニック障害などの二次障害を引き起こすことに。
「この子はこういうルールがあるんだな」と認めましょう。
たとえ話はしない
たとえ話を本気にして、まったく意味がわからず、「そんなわけがない!」と癇癪を起こすことがあります。
たとえ話や皮肉・冗談など現実的でないことは厳禁です。
言ってしまい、子どもが意味を間違えて会話が成り立たなくなったときは、その意味をわかるまで教えてください。
予定や予定の変更は早く伝える
アスペルガーの子は、予定通りに動くことを好みます。
そのため、急に変わった予定に合わせることがむずかしいです。
怒ったり泣いたり、パニックを起こしてしまうことにもなりかねます。
今日の予定や、予定の変更があったときは早め早めに伝えましょう。
予定の変更を伝える際、どうして変更するのかを納得するまで説明することも大事です。
叱るときは具体的に説明する
「太ってるね」「その色、似合っていない」「それはおかしい」と言ってはいけないことを言ったり、場を選ばないで好きに行動したり…。
このときに「そういうことをしたらダメ!」と怒ってしまいがちですが、アスペルガーのお子さんは想像力が弱いので、どうしてダメなのかはわからないことが多いです。
「太ってるっていうと相手が傷つくから言ってはいけないよ」「服のことは言わないものだよ」とわかりやすく、はっきりと伝えましょう。
声のトーンは「叱る」よりも「説明する」感じであることが重要です。
アスペルガーのお子さんは人を傷つけるようなことを言いますが、自分が傷つけられることには弱く、その言葉たちを忘れることができません。
声を荒げて「~したらダメ!」とか「~しなさい!」というのではなく、冷静に、具体的な理由と対策を説明しましょう。
アスペルガーのお子さんの個性を伸ばすには
アスペルガーの特性には、「集中力・強いこだわり」があります。
この特性を伸ばすこと、好きなことを見つけることが、よりよい将来を得られるカギとなります。
集中しやすい環境をつくる
机のまわりが散らかっていたり、ほかのものが目にうつる環境だと、学習に集中できません。
しきりで机のまわりを囲む、または窓にシートを貼ったりして、余計な刺激をへらしましょう。
しきりのなかに、今日の課題と、何時から何時まで勉強するか、休憩は何時かなど1日のスケジュール表を置くと安心です。
さらに、「フィニッシュBOX」を置くことをおすすめします。終わった課題をフィニッシュBOXにいれるようにすると、自分がどれぐらい勉強に取り組んだのかが目に見えやすく、「一人で終わらせた!」という自信につながります。
習い事などで好きなことを見つける
アスペルガーの子には、特定の能力が非常に優れているという子もいます。
個人スポーツや、習字、音楽、イラスト、パソコンなど習い事を積極的にさせましょう。
最初から気に入らないようであれば、いつまでも気に入ることはないので、やめます。
たくさんやってみて、お子さんの好きなこと・得意なことを見つけてください。
好きなことが見つかれば、すごい集中力やこだわりで、その道のプロとなるでしょう。
アスペルガーの人がなる職業として研究者や専門家、画家や音楽家など専門的な職種が多いです。
アップルのスティーブ・ジョブズ、映画監督のスティーブン・スピルバーグ監督もアスペルガーではないかといわれていますね。
最近では、話題の環境活動家もアスペルガーだと公表しました。
彼女は「アスペルガーは1つの才能」だといっています。
たしかに才能かもしれません。
世の中はあいまいなグレーなことばかり。そのなかで白黒ハッキリした強烈な主張はよく響きます。
周囲の目を気にしない姿勢は悪いことも多いですが、ときに新しいことを生み出したり、革命を起こしたりと凄まじいちからがあります。この才能を殺さず、活かすことが最良のサポートです。
まとめ
アスペルガーのお子さんと関わるときは、つぎのことに気をつけましょう。
「アスペ」と批判されるようなことがあれば、その都度わかりやすく教えて、正しい方向へ軌道修正しましょう。
納得してもらうことが大切です。
そして、アスペルガーの「ひとつのことへの集中力やこだわり、真っすぐさ」才能を活かせるよう、一緒にさまざまなことにチャレンジしてみましょう 。