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理学療法士(PT)と発達障害の人への支援

リハビリテーションという言葉は、馴染みがあるかもしれませんが「ハビリテーション」という言葉はご存知でしょうか?

子どもには、これから発達し機能を獲得することから再獲得という「リ」を用いず、ハビリテーションと呼ぶのです。

今回は、発達障害に対して支援者として関わる「理学療法士(PT)」の役割を紹介します。

目次

理学療法士とは

理学療法士は、怪我や病気で失われた身体機能の再獲得を目標にリハビリテーションを提供する職業です。

理学療法士は基本動作(起き上がる、座る、立つ、歩く)の回復、維持、悪化の予防を目的として運動療法や物理療法をおこないます。
一方作業療法士は、生活する上での応用動作(入浴、着替え、食事等)の訓練、障害を持った人が元の生活に戻るための環境調整などをおこないます。

理学療法は病気や怪我、障害や高齢によって運動機能が低下した人に対しておこなうもので、子どもからお年寄りまで幅広い年齢層の方が治療を受けています。
またスポーツ障害なども対象となります。

理学療法士と発達障害

では、理学療法士は、発達障害の子どもにどのように関わり支援をしていくのでしょうか。

多くの場合には、「運動機能」に対してアプローチし支援していきます。

従来の発達障害では、コミュニケーションや社会性に対しての障害として認識されることが多いのではないでしょうか。

しかし、このような発達障害と診断される子どもには、運動や動作にも問題を示す場合があり、理学療法士はその「運動や動作」に対して支援をおこないます。

また、発達の段階に応じた適切な課題や動作を促す事ができるのも理学療法士が支援することの強みです。

正確な動作を獲得できることで、発達障害の子どもの自己肯定感を高めたり保護者の方の不安の解消にも繋がるでしょう。

以下でより詳しく理学療法士の支援内容について紹介していきます。

ボディーイメージの獲得

私たちは、普段何気なく自分の手足をコントロールすることができているでしょう。

しかし、発達障害の場合には上手く身体のイメージが動作のイメージと結びつかないことがあるため、周囲からみるとぎこちない動作に見えることがあるのです。

そのため、理学療法での発達障害の支援では自分の身体を認識することも目標に支援していきます。

例えば、ボールを投げる動作では「手でボールを持ち、肩・肘・手首」を使用して一連の動作をおこないます。

その動作を繰り返しおこなうことで、各関節の協調性が円滑になるように支援を進めていくのです。

姿勢の制御

私たちは無意識のうちに姿勢の制御がおこなえていますが、発達障害では、姿勢を制御することや運動のイメージをすることが苦手という傾向があるため、これらの課題が無意識にできるようになることが大事なのです。

ボディーイメージを獲得できると各関節の協調性が円滑になることで、姿勢を制御しやすくなるでしょう。

徐々に課題の難易度を変更し、より難しい姿勢の制御をおこなえるように目標も調整していきます。

具体的には、片足立ちや不安定な場所で立つなど「バランス感覚」にもアプローチがおこなわれることが多いでしょう。

これらの課題は、遊びの中にも取り入れることができ、身体の使い方や筋肉の使い方を学んでいくことができるようになるのです。

運動と発達障害

理学療法士は、運動を発達障害の支援への糸口とします。

そのため、コミュニケーションが苦手な場合でも言葉を用いずに関わることができるでしょう。

支援の中では、動きの真似を促したり、一緒にボール投げなどの運動をしたりと言葉を使わずにも理学療法はおこなえます。

そうすることで、信頼関係や安心感が構築され言葉を用いたコミュニケーションに移行することができるでしょう。

また、運動機能に注目することで幅広い年代の子どもに支援することも可能です。

理学療法士の支援が受けられる場所

理学療法士の支援は、病院や障害者支援施設で受けることが可能です。

最近では、放課後等デイサービスや子ども発達支援センターなど少しずつ支援を受けることができるところが増えています。

もし、理学療法士などのリハビリ職の支援について検討したい場合には、かかりつけ医に一度相談してみるとよいでしょう。

まとめ

以下が理学療法士のまとめになります。

・発達障害では、運動機能が未発達な場合がみられる

・理学療法士は運動を手段に発達障害の支援を行う

・ボディーイメージや姿勢の制御を獲得することが重要

特に幼少期においては、身体を動かすことで脳の神経を活発にすることができるといわれています。

言葉のコミュニケーションが苦手な場合でも、理学療法士が運動機能へ介入することで発達段階に対して適切な課題の設定が可能です。

運動機能の発達を促すのみではなく、子ども自身が自分の身体について理解を深めることも期待できるでしょう

発達障害を社会性やコミュニケーションなどの障害としてみるのではなく、成長段階に応じた関わりや支援をすることで、その子の特性を把握することもできるかもしれません。

記事No.842

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